風通しの良い組織の秘訣は「笑顔」落語でできる人財育成 その1

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風通しの良い組織、と聞いて思い浮かぶのはそこにいる人達の笑顔でしょう。

落語を学んで気付いたこと。

私は数年前にひょんなことから落語を習いました。

半年間、発表会まで苦しくはありましたが、自分が落語を実演することを体験したことで多大なヒューマンスキルを身に着けた実感がありました。その経験から、かねてより人事労務にかかわる者として落語を応用することが人財育成に必ず役に立つという思いがありました。

人事におけるコミュニケーション

さて人事の観点からは、企業風土を改革、風通しの良い組織に、とはよく聞く話です。

そうなるには全社的なコミュニケーション能力向上は不可欠です。経団連のアンケート調査(2015年)でも新卒採用時に重視する要素としてコミュニケーション能力が責任感やリーダーシップを抑えて第一位です。 入社後の社員教育も昨今はコミュニケーション術を重視したものが企画運営されることが増えているのは実務者であればご存知でしょう。

片や、落語というと一般的に思いつくのは「着物」「笑い」「昔の言葉」などあると思われますが、少し考えてみるといわゆる話芸という側面から、「話し方」「コミュニケーション」「プレゼンテーション」に通じるものがあるのはお解かりいただけるでしょう。

実際にプロの落語家さんが自分の修行体験や職業経験のことをネタに噺にしたり講演をされたりというのを見聞きしたことがあります。 観客として楽しく聞けます。

これらは落語家さんが噺家としての観点から講演されていることがほとんどであると思います。 反面、人財育成を考える側が育成や企業風土改革を目的に、落語を演じる・落語を聞く、その過程の実践を生かすという発想を私はほぼ見かけません。 しかし、この発想、できると感じています。

落語を通して自分の考えを効果的に人に伝える方法を考える。

コミュニケーション能力向上のポイントでしょう。また、落語には登場人物の人間関係から感情を読み取る社会学の要素があり、オチを楽しむためには落語を聞き切るオトナでないといけない。

落語の奥深さはコミュニケーション能力向上に一役買うと言え、その先にある"笑い"は豊かな発想や明るさを持ち込む。 それらによる気持ちの良い企業風土が目に見えるようです。

次回からは、さらに学術的な事も含め具体事例など詳細に落語と人財育成の奥深い関係をみていきます。

Tosimitu Nagusa

Column
Profile

1964年生まれ(大阪府出身):産業機械メーカーにて営業職として1,000以上の現場に携わる。15年間の勤務中に駐在所所長、支店長代行を経験。2003年に独立し、社会保険労務士開業登録。以降、製造業や商社、サービス業など幅広い分野を関与先とし、社会保険労務士業・人事コンサルタント業(労務問題、就業規則策定、人事評価制度の見直し、企業内研修等)で活動中。企業人としての経験から、労務管理による組織の信頼関係の構築、目標を達成できる組織づくりへの支援を目指す。講演/執筆等多数。